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【NISA】最適ポートフォリオの組み方とは・現代ポートフォリオ理論(MPT)【積み立て】

新NISAの導入に伴い、多くの投資家がポートフォリオ構築に関心を寄せています。今日は、我が家のポートフォリオ構築の過程を共有し、同じように投資を始めたいと考えている方々に役立つ情報を提供したいと思います。

 

ここでは「現代ポートフォリオ理論」の概要について、最適なポートフォリオ構築のための基礎を学ぼうと思います。実際のPythonコードについては実践編をご覧ください。

現代ポートフォリオ理論(MPT)の概要

基本的な考え方

現代ポートフォリオ理論の核心は、「リスクの分散化」です。マーコウィッツは、投資ポートフォリオを多様化することで全体のリスクを低減できると主張しました。この理論によれば、異なる資産クラス(株式、債券、現金など)や異なる産業・地域にまたがる投資によって、ご自身の投資資金の市場の不確実性に対する露出を減らすことが可能です。

リスクとリターンの関係

MPTはリスク(通常、資産の価格変動の標準偏差として測定)とリターンの間のトレードオフに重点を置いています。理論は、投資家が高いリターンを期待する場合、それに伴う高いリスクを受け入れる必要があると提唱しています。

効率的フロンティア

効率的フロンティア(Efficient Frontier)は、MPTの重要な概念です。これは、与えられたリスクレベルで最大のリターンを提供する投資の組み合わせ、または与えられたリターンで最小のリスクを持つ投資の組み合わせを示します。効率的フロンティア上のポートフォリオは「最適」と考えられ、投資家は自身のリスク許容度に基づいてこれらのポートフォリオから選択します。

効率的フロンティアのイメージ(Wikipediaより)

ポートフォリオの最適化

MPTは、期待リターン、リスク(標準偏差)、および資産間の相関を考慮して、最適な資産配分を計算するための枠組みを提供します。この理論は、個々の資産のリターンを最大化するのではなく、ポートフォリオ全体のリスク対リターン比率を最適化することに重点を置いています。

現代ポートフォリオ理論の影響

MPTは、投資におけるリスク管理と資産配分の方法に革命をもたらしました。この理論は、個人投資家から機関投資家に至るまで、幅広い範囲で採用されています。

参考文献

  • Markowitz, H. (1952). "Portfolio Selection". The Journal of Finance. 7 (1): 77–91.
  • 「現代ポートフォリオ理論」についての詳細は、ハリー・マーコウィッツの論文「Portfolio Selection」や金融理論に関する教科書で見ることができます。