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【銘柄分析】 Qualcomm Inc (QCOM)【米国株】

目次

会社概要

Qualcomm Inc(クアルコム)は、アメリカ・カリフォルニア州サンディエゴに本社を置く多国籍企業で、1985年に設立されました。この会社は、主にワイヤレス技術に関連する半導体やソフトウェアの開発、製造を行っています。特に3G、4G、5Gといったモバイル通信技術の分野で重要な特許を多数保有しており、その技術は世界中のモバイル通信標準に不可欠です。また、クアルコムNASDAQ市場に上場しており、ティッカーシンボルは「QCOM」です​ ( Wikipedia)​​ ( Yahoo Finance)​​ ( GlobalData)​。

クアルコムは複数の重要な市場指数にも組み入れられています。例えば、S&P 500指数やナスダック100指数に含まれており、これらの指数は投資家に広く追跡されている重要な市場のバロメーターとされています​ ( GlobalData)​。

現在のチャート

 

財務分析(貸借対照表

Balance Sheet

現金及び現金同等物の増加:2023年9月24日時点での現金及び現金同等物は8,450百万ドルで、前年の2,773百万ドルから大幅に増加しています。これは資金流動性の向上を示しており、会社が短期的な財務的安定性を保持していることを示しています。


有形固定資産の微減
:「Property, plant and equipment, net」は前年比で微減しており、5,168百万ドルから5,042百万ドルへと減少しています。これは設備投資が抑制されているか、減価償却が進んでいることを示唆しています。


長期負債の増加
:長期負債は前年の13,537百万ドルから14,484百万ドルへと増加しています。この増加は、資金調達のための借入が増えていることを示している可能性があり、財務構造の変化を示しています。

財務分析(損益計算書

Cashflow Statement

売上高の変動:

2023年(Latest)の総売上高は35,820百万ドルで、前年比から19.0%の減少を示しています(44,200百万ドルから)。2年前(33,566百万ドル)と比較すると、6.7%の増加が見られます。その一方でライセンシング収入は5,792百万ドルで、前年の7,029百万ドルから17.6%減少、2年前の6,825百万ドルに比べては15.1%の減少です。

運営コストと利益:

運営コスト(研究開発、販売一般管理費、その他)の合計は、2023年に28,032百万ドルで、前年の28,340百万ドルとほぼ同等ですが、2年前の23,777百万ドルからは17.9%増加しています。

財務分析(キャッシュフロー計算書)

Cashflow Statement

営業活動によるキャッシュフローの変動

最新の期間での営業活動による純所得は7,339百万ドルで、前年比で大幅に減少しています(前年:12,986百万ドル、前々年:9,043百万ドル)。在庫は最新の期間でわずか8百万ドルの増加がありましたが、前年では3,137百万ドルの減少がありました。これは、在庫管理の改善や市場需給の変化が反映されている可能性があります。その他の資産および負債の変動も大きく、営業活動からの純キャッシュフローが安定していないことを示しています(最新:2,472百万ドル、前年:-2,066百万ドル)。

投資活動と財務活動のキャッシュフロー

資本支出は最新の期間で1,450百万ドルと、前年の2,262百万ドルから減少しています。これは、投資の抑制か、より効率的な資本運用を行っていることを意味しています。財務活動によるキャッシュフローは最新の期間でわずか-58百万ドルであり、前年はわずか4百万ドルのプラスでした。短期債務の発行および返済がほぼ均衡しており(発行:5,068百万ドル、返済:-5,566百万ドル)、安定した財務構造を維持しています。

今後の株価の展望

Qualcomm Incの株価の今後の展望について考える際、上記の財務データはいくつかの重要な手掛かりがあります。現金及び現金同等物の増加が市場に好印象を与える可能性がある一方で、長期負債の増加による利払い負担の増大は懸念材料です。研究開発費の増加は将来の技術革新に貢献するかもしれませんが、短期的には売上と利益の低下が株価に悪影響を及ぼす恐れがあります。営業活動によるキャッシュフローの減少は懸念事項であるものの、投資活動の効率化と経済全体の状況、市場の動向、技術進化への対応が重要な要素です。

その他最新情報

www.qualcomm.com